「ただいま 兄さん」(ニコ)
「進!
 帰ってたなら連絡ぐらい……?」
「…オジャマジマス」
「偶然駅で会ってね つれてきちゃいました」
「…友沢キサマ…」(ゴゴゴゴゴ/擬音
「(キサマ?!) なっ なんですか」
「ぼ 僕が無理に誘ったんです!
 落ち着いて兄さん!」
「お前が?
 いったいどうしたっていうんだい?」
「ほら 今日は兄さんの誕生日だから
 ちょっとビックリさせたくて」
「あぁ…そういえば」
「ボケるには早いですよ 猪狩さん」
「…いい度胸だね君は」
「(なんで仲悪いかなぁ?;)
 あ! はい コレ プレゼント
 おめでとう 兄さん」
「ありがとう 進」
「…」(無言で差し出す
「? なんだいコレは」
「嫌味ですか
 一応買ったんで どうぞ」
「…」
「なんですか」
「雪がふるね」
「受け取るくらい素直に出来ないんですかアンタは」
「とっ 友沢! 兄さんも…」
「手ぶらでこなかっただけマシかな…
 とりあえず」
「マシって…」
「ありがとう」
「え」
「よかったね 友沢」
「え? あ…」
「よし! 進も帰ってきたんだ
 そこの貧乏人が食べたことのないような食事でもつくらせよう」
「ちょっと兄さん! そんな言い方…」
「そのうち猪狩さんの契約金くらい軽く越えて見せますから
 ご心配なく」
「友沢も!」
「へぇ それは楽しみだね
 もっとも…(それくらいなってくれないと困るんだけど)」
「何か言いました?」
「別に 空耳じゃないのかい
 さ 進 …と友沢 行くよ」
「…あれ?」


僕たちに背を向ける兄さんが
ちょっと 笑った気がした



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